2009年12月18日

資源防衛型

ニホンカモシカ

 多くの偶蹄類はなわばりをもちますが、生息環境の違いによって防衛する対象が違い、大きく二つのタイプに分けることができます。一つは森林やブッシュでみられる資源防衛型であり、もう一つは草原のような開けた環境でみられる配偶者防衛型です。日本の特別天然記念物ニホンカモシカは資源防衛型の一つの典型です。

 森林のような密な環境に生息する種は、単独で生活するものが多いです。このような環境では捕食者から隠れるために、群れでいるよりも単独で生活するほうが都合がよいからです。

 また、森林は草食獣にとって食物がほぼ均一に分布し、非常に安定した環境です。このため、1頭がせまい範囲をなわばりとして防衛することで、一年を通して生活に必要な資源をすべて得ることが可能です。したがって、森林では各個体が生活範囲すべてをなわばりとして守る資源防衛型が発達します。

 これに対して草原のような開けた環境では、より早く捕食者を発見するためには、複数の個体が集まって警戒するほうが有利です。このような環境では雄と雌が別々に群れをつくることが多く、強い雄が雌の群れを独占する配偶者防衛型が発達します。雄は交尾期に他の雄を追い払って雌の群れを独占するか、交尾のためのなわばりをもち、この中に雌の群れを囲い込み、一夫多妻を形成するものが多いです。


【関連する記事】
posted by ss at 15:34| カモシカ・かもしか百科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。